生物分析・実験

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生物分析・実験

生物分析では、現地調査で採取したサンプルを各項目ごとに担当者が精査し、結果として取りまとめています。生物の出現は、場の環境を把握するための重要な一端を担っており、その結果が元となるため、専門性と慎重さが必要です。また、自然環境のみならず、室内実験や屋外試験などの結果を比較したり、判断するためにも生物分析を行います。

動物プランクトン分析

動物プランクトンは、かいあし類などの微小な甲殻類や二枚貝、巻貝の幼生、フジツボやヒトデ、ウニなどの大型動物の幼生などを含む遊泳性のほとんど無い浮遊性動物です。主に各地点ごとの出現種、個体数、沈殿量を分析し取りまとめています。これらの出現種、優占種の傾向により海域の特性、季節変化を把握することにもつながります。

植物プランクトン分析

植物プランクトンは食物連鎖の一次生産者として重要な役割を担っている一方、富栄養化によって大量に増殖すると湖沼では「アオコ」(主に藍藻類など)、海域では「赤潮」(主に渦鞭毛藻類など)を発生させて様々な被害をもたらしたり、渦鞭毛藻類の中には貝毒の原因となる種も存在したりと何かと問題を引き起こすことも多い生物でもあります。主に各地点ごとの出現種、細胞数、沈殿量を取りまとめています。

魚卵・稚仔魚分析

魚卵・稚仔魚は、その海域に生息する魚類の魚卵・稚仔魚が主に出現します。未発達な部分が多く、特徴が判別しにくいことから、未だに判明している知見が少ない分野です。主に各地点ごとの出現種、個体数、種ごとの卵の形状、大きさを分析し取りまとめています。魚卵・稚仔魚を把握することは、水産物としての魚類の生産量を把握することにもつながります。

ベントス分析

ベントスとは、海底に棲む底生生物のことを指し、ゴカイや二枚貝、ヨコエビなどが出現します。底質状況によって生物種の出現状況が異なるため、場の特徴を把握するためにもよくベントス調査が行われます。また、ゴカイなどのベントスは魚類の餌でもあるため、水産的視点からも着目されます。主に各地点ごとの出現種、個体数、湿重量を取りまとめています。

海草・海藻分析

魚類の産卵場所や棲み家となる藻場を形成する大型海藻や被子植物に属する海草類、岩盤を覆う小型海藻群など、日本近海には多種多様な海藻類が生育しています。それらの海藻草類の外見的特徴や顕微鏡による細胞確認により種を判別し、大型海藻は種別に葉長、本数、湿重量を、小型海藻は種別に湿重量を合わせて計測し、各海域に生育する海藻草類のデータを蓄積しています。

各種実験

社内研究の一環として、「海の未利用物を活用できないか」などの題目を立てて、試験を行うなどの取り組みも行っています。
アサリを用いた試験により、海の未利用物を活用したときに生物に対して良い影響があるかどうかなどを結果から考察します。また、海の未利用物を活用したアイスプラントの発芽試験も行いました。

各種実験